革の加工について
− 鞣し・染色・防水加工 −
1. 鞣しの前処理について
傷みやすい生の「皮」に手を加え、人が使用しやすく、長持ちする「革」に仕立てることが革の製造です。皮に柔軟性や耐久性をもたせる工程を「鞣し(なめし)」と言います。鞣しを施す前処理として、皮の洗浄や皮に付着する脂肪や毛の除去のため、石灰と硫黄を使用します。
2. 鞣し工程について
鞣しの工程では、異なる特性をもつ複数のなめし剤を使用しています。クロム(化学薬品)が最も一般的で、duckfeetの?皮革の90%以上で使用されています。
<クロム鞣しの特徴>
植物タンニン鞣し革と比較して、
- 柔らかく仕上げられます。
- 防水効果が高まります。
- 収縮温度が高いため、加工しやすくなります。
- 鞣し工程で使用する水が少なく済みます。
- 使用する鞣し剤・消費エネルギーが少なく済みます。
- コスト効率がよいのも特徴です。
<植物タンニン鞣しの特徴>
クロム鞣し革と比較して、
- 弾力性が低く、サンダルやベルトに適します。
- 革本来の性質が生き、経年変化によって色濃くなります。
双方を組み合わせて鞣すことも可能で、Heinen leather社では、まずクロム鞣しを行い、その後、植物タンニンで再度鞣す方法を取り入れています。それぞれの鞣しの良さを引き出すことで、製造から製品の使用まで、扱いやすく、防水効果が高まり長持ちしやすい革素材が生まれます。
<duckfeetの靴の革について>
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「BIO」カラーの靴:100%植物タンニン鞣し革を使用
BIOの革は、歴史あるドイツのタンナーHeinen leather社が、とりわけこだわりをもって探求し続けて生まれた、高品質なベジタブルタンニンレザーです。
- 「BIO」カラー以外の靴:クロム鞣し+植物タンニン鞣し革を使用
- 「Bornholm(ボーンホルム)」サンダル:100%植物タンニン鞣し革を使用
3. 染色の有無と染色方法
鞣し剤には色があるため、染料を使用しなくても、鞣しの工程で天然皮に色がつきます。
染色する場合は、まずはドラム内で革全体に水性カラーで染色し、仕上げの工程で顔料を塗布しています。水性カラーは色が褪せやすく、顔料を塗ることで、色の耐久性が向上します。植物由来の天然染料での染色は、技術的には可能ですが、水や光への耐性は弱く、「色持ち」のご希望に応えるのは難しいのが現状です。そのため、duckfeetでは、Heinen leather社の協力を得て、最大限の環境負荷に配慮しながら、水性カラーと顔料を使用することで、お客様のご希望に応えています。
今後、天然染めの「褪せゆく色の変化」を歓迎してくださるお客様が増えれば、天然染めのアイテムがduckfeetから生まれることも十分にあり得ます。ぜひ、お声を届けていただけたら嬉しいです。
4. 仕上げ工程(コーティング、防水、樹脂処理など)
duckfeetの革は、仕上げのコーティングを行っていません。表面が開かれていることで、空気や湿気は循環し、靴の内部は適度に乾燥した温かい状態が保たれます。
防水加工は、革に潤いと柔軟性を与えるリタンニング(再鞣し)の際に使用する脂肪液が、革の断面に染み込み、防水の役割を果たします。また、このタイミングで天然シリコンによって防水加工が施されます。
